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中国古典をおすすめする理由、守屋洋先生にお会いしました!

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先日、久しぶりに中国古典の勉強会にでました。この勉強会ですが、中国古典の大家 守屋洋先生(写真右)に直接教えてもらえる勉強会です。

勉強会にはあんまり若い人はいないのですが、私自身は20代から守屋洋先生の孫子や論語を読み始め、中国古典に学ぶことはとても多いです。最近の若い人で中国古典を読んでいる人にあまり会わないので、中国の古典や歴史書をぜひ若い時期から読んでもらいたいので書いていきます。

 

中国古典をおすすめする理由:大きな視点を学べる

読んだ方がよい理由はたくさんあるけど、一つあげると「大きな視点を学べる」というのが大きいです。国や組織の在り方、リーダーとしての素質、時間の考え方、生き方と過去の歴史から大きな視点を学べます。

 

実例をあげましょう。「臥薪嘗胆」という言葉は、呉と越のそれぞれの戦いで復讐を誓った言葉です。

臥薪:父を越の国に殺された呉の王様が、毎晩薪の上で臥せて寝て父の敵をとることを誓ったこと
越をやぶるまでの期間:3年間

 

嘗胆:呉の国に破れた越の王様が、肝を毎晩嘗めて復讐を誓ったこと。
呉を破るまでの期間:22年間

 

という風に、国を破るための戦争一つとっても数年、数十年の話になっています。その復讐を誓った間に、辛い時期を耐え、国力を蓄え、チャンスを待ち、それぞれが数年のスパンでかけて国を破る戦争をしていきます。

 

今の時代に、20年もかけて国を取りますか? そんな考えってしたことありますか?
変化の早い今の時代では、考えて3年。忙しすぎて毎日の生活で精一杯の人も多いと思います。そんな時こそ、どっしりと構えて10年、20年で物事に取り組むことの必要性を学ぶことができます。

 

「20年!? そんなの現実的じゃないよ! 今はネットもあって、変化の激しい21世紀だよ!」という方、

 

残念ですw

 

こういう変化の激しい時代だからこそ、大局を見ておく必要があるのです。

変化が激しく、日々新しいツールや情報がでる現代。 変化に合わせていけばいくほど、忙しくなります。いろんなものに惑わされて、小さなことをやっていても、成果がでないことは多々あります。

また、私の好きな孫子の言葉「彼を知り己を知れば百戦して危うからず」という意味の通り、自分自身を知ることはいつの時代も重要なのです。

 

「そんなこと言ったって、政治は混迷、少子高齢化、企業はリストラだよ!先のことなんて分からないよ!」という方、

 

さらに残念ですw

 

政治、制度、組織というのは、ずーっと昔から形は変わっていません。組織がダメになる理由はいつの時代も同じなのです。

やり方がまずい、リーダーが良くない、部下が良くない、人材が揃っていない、ビジョンやタイミングがよくない。
そんなことがたくさん書いてあるのが、中国古典なのです。大きな視点から本質と重要なポイントが学べるのです。

 

中国の歴史は戦いの歴史、政治の歴史です。 孫子などの兵法書は、戦略やマーケティング、リーダーシップ、韓非子は政治やマネージメント、論語は人としての在り方が学べます。 戦争や政治という話は、1年2年の単位ではなく、数年単位です。

そこには、時間の流れの考え方、長い目で見た時に良くなる例、ダメになる例、リーダーの在り方が影響してきます。それを中国古典から学ぶことで、人として、リーダーとしてどうあるべきか、組織をどうすべきかを考えさせられます。

 

守屋洋先生の「孫氏の兵法がわかる本」から学んだこと

 

私自身は、何もかもがうまくいかなかった時に手に取ったのが、「孫子の兵法がわかる本」 という本です。そこに書いてあったのは、

「日本人はうまくいかないと、玉砕覚悟で勝負を仕掛ける。 結果、準備もできてないし、組織もうまくいかいから、自ずと負ける。
中国人はうまくいかない時には、休む。 こういう時にはジタバタせずに、力を蓄え、準備を整えてから勝負にでる。

この二つの違いは何だろうか? 日本は国土が狭く、逃げようと思っても逃げ切れない。だから平家も源氏に滅ぼされる。 国土が狭いから、考えもどうしても短期的、玉砕覚悟になってしまう。
中国はどうか? 国土は広く、逃げようと思えば逃げ切れるのである。そういう国土的な違いが、考えの違いにも及んでいるのではないか?」

 

こんなことが書いてあったと思います。実際に私も中国に行った際には、田舎の方は本当にのんびりしています。 黄河も本当に大きくて、悠々としています。そんな悠々とした国の思想だからこそ、大きな視点が学べるのです。

ダメな時には動かない、力を蓄える。 私にはそれが今に生きています。
大きな視点で昔書いた記事がこちら。私は30年後はこうなると本気で思って、今を生きていますし、この長期的な視点を持てたのも古典のおかげです。

 

中国古典、ぜひ良かったら見てみてください。
戦争ばかりやっていた何千年もの昔の時代から残ったもの、生、死を分ける事例を元にまとめられたからこそ、本物の使える知識しか残っていません。

良かったら孫子、論語からでもどうぞ。中国古典、たくさんのことを学べます。おすすめです。

 

P.S 守屋洋先生からのコメント

最初に書いた守屋先生に、近況を報告しました。
「組織のリーダーになったからこそ、学ぶことがたくさんあるよ。」とありがたい一言。直接学ぶ機会があって、大変光栄に感じています。トップの写真は去年、初めてお会いした時に感激して撮ってもらった写真です!

 

  • この記事を書いた人

野田祐機

外資系企業、NPOを経て、2016年に株式会社forsistersを起業。eiffelという手紙サービスをやっています。 28歳からブログを始め、コミュニティーやこれからのトレンド、古典、英語学習などの記事を書いています。 プロフィールはこちらから http://learnbydoing.jp/aboutme/

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