野田祐機のブログです

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東北復興 非営利活動

もうすぐ7年、東北に行ってきました!

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先日、久しぶりに東北に行きました。もうすぐ東日本震災から7年が経つが、九州に住む姉がどうしても一度行きたい、9歳の娘と一緒に大川小学校を見たい。ということでぼくが案内をして回ってきました。ぼくも4年ぶりの東北でした。

 

先に結論から書きます。

「復興は確実に進んでいる。でも、まだまだ道のりは長い。」

自分の目で見て、話を聞いて、この表現が一番適切だと思いました。復興計画の遅れや様々な課題はあります。しかし、復興は着実に進んでいます。それは事実。とはいえ、まだまだ先は長い。問題もたくさんあるけど、国や自治体、誰かが悪いわけでもありません。

 

ただ、311に大きな災害が起こった。そして、その復興には複雑なことが多く、時間がかかってる。そういうことなんだと思います。

では、まずは色々回ったので写真でどうぞ! 最後にまとめもあるので見てね!

 

大川小学校

今回、姉が一番行きたかったのが大川小学校。震災当時、姉は出産を終えたばかり。それから7年。子供を持つ親として、この場所で何が起こったのか見たかったそうです。

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学校の裏山

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大川小学校は、震災の時15時36分ごろ、津波が川を遡上。校庭にいた児童78名中74名が亡くなっている。当時、裏山になぜ逃げ切れなかったのか? 学校は何をしていたのか?と今でも裁判が続き、4月に判決がでます。

大川小控訴審、4月判決=防災への過失争点-仙台高裁

震災から7年経ちますが、大川小学校は当時のまま。周りも復興が進んでいるとはいいづらく、何もありません。車は工事のトラックばかりでした。

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当時の地域の様子

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一緒にいった姪は今、9歳。彼女と同い年の子も亡くなっています。姉も姪もただただ、目の前にある学校をみて、当時の津波がいかに大きかったかを実感していました。

親として感じること。同じ小学生として感じること。それぞれに違うけれども、これはやはり現場をみないとわからない。九州にいたら遠すぎてわからない。7年経っても、二人がこの場所に訪れてくれたことが嬉しかった。

 

道中ー南三陸町へ

大川小学校から石巻へ戻って朝ごはん。暖かいご飯と食べながら、大川小学校の話をしていました。姪っ子(つばきちゃん)は、ご飯食べると元気に。さすがは小学生、食事中や車の中はずっとうるさい笑

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次に向かった先は南三陸町。近くにつれて工事しているところが増えます。
IMG_20180223_130337335途中のコンビニ。仮設の店舗です。

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中はもちろん、普通のセブンイレブン。入り口付近にはお供え用のお花がありました。IMG_20180223_125848289

このお花は南三陸町以外にも気仙沼、陸前高田のコンビニにもありました。どの地域も被害が大きかったところです。

生活の中のコンビニにお供え用のお花。東京ではありえません。震災から7年と言っても、地域の方にとってはまだまだ続いています。家族や友人を亡くされ、家も流された。生まれ故郷がなくなる。その復興にはやはり時間がかかる。

7年という月日、コンビニという日常。その中で見たこのお花はぼくの中でインパクトが大きく、考えさせられた。

 

防災庁舎に向かうも、今は近づけない。遠くからの写真です。

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津波がきた場所も整備や盛り土が進んでいます。

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ぼくは震災当時からきてたので 、当時からすると色々すすんでるなー。というのが感想。だけど、完成にはまだまだかかる。7年経って着実に復興が進んでいる事実と、完成までの気の遠くなる道のり。この二つを感情的に整理するのには時間がかかった。

 

さんさん商店街

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せっかくきたから商店街でお買い物。現地のお魚屋、お土産が買えます!

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南三陸の志津川のタコは超有名! 西の明石、東の志津川と言われるほどの名産地です。超でかいw

 

 

IMG_20180223_135304501 そのタコをもじったオクトバスくん。置くとパスするということで、合格祈願で売られています。

カフェもあります。

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雑貨やポストカードに加えて、津波や防災の本も置いてあった。起こった後にどうするのか、東日本大震災を経て、どう防災意識を高めるのか。東北に行けば、必ずそのことを考えるようになります。復興からの防災意識の向上は、もっともっとやりたいと思った。

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牡蠣とホタテは姉のおごり(笑)  こういう時、弟って助かる!

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ぼくの好物はマルセンのかまぼこコロッケ。めっちゃ美味しいのです。4年ぶりに食べれてよかった!!

その他の写真はこちら。海に船がある。それだけで思わず感動してしまった。

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気仙沼

本当はここでは色々回りたかったんですが、車の運転に疲れてダウン笑港近くのシャークミュージアムでゆっくりしてました。

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大きな建物です。横の壁面にブルーの看板が見えると思います。

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この高さまで津波がきたことがわかります。

 

 

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中に入ると海産物が売ってます。魚、めっちゃ美味しそう。

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取れた魚を店内で食べることもできますよ。

気仙沼といえばホヤボーヤ。ショップもあれば、神社もあります。復興祈願しておきました!IMG_20180223_154257153

 

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気仙沼大島へ

この日の宿泊は気仙沼大島へ。

もともと、この気仙沼の復興横丁で「大漁丸」というお店をされていた菊池幸江さんと旦那さんが大島に引っ越し。気仙沼の復興横丁も去年なくなったしね。

ぼくは大島には初めて。船で行きました。車は気仙沼においていけば大人は一人400円。以外と安かった。

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この笑顔! 気仙沼に行ったことある人ならきっとわかると思います。

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民宿の一階はこんな感じ。ゆっくりくつろげました。

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こたつでみんなでご飯。気仙沼ならではの食材が多くてうまい!

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IMG_20180223_193008719 IMG_20180223_195914865 IMG_20180223_195500189お酒も飲んだけど、前日の夜からずっと運転してたので速攻酔った(笑) こどもにはお子様ランチも用意していただきました。ありがとうございます!

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大島から陸前高田へ

翌朝、しっかりと朝ごはんを食べて、出発。時間もなかったのだけど、幸江さんのご好意で大島をささっと観光。いろいろみせてもらいました。

 

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せっかくなので3人で写真も!

 

帰りのフェリーではかっぱえびせんをカモメにあげました。これ、幸江さんに教えてもらったんだけど、めっちゃカモメ寄ってくる!!!IMG_20180224_094211129 IMG_20180224_093039714

陸前高田では語り部の釘子明さんを訪ねました。
釘子さんは陸前高田が被災したさいに、避難所の運営をされていた方。今はその経験を生かして、震災当時や今の復興の話をされる語り部をされています。

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釘子さんのご自宅から陸前高田が見えるので、それをもとにパネルを使って当時と今のお話をしてもらい、姉も姪も食い入るように聞いていました。

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現状の課題としてはやはり住宅の問題。復興住宅ができたが、今後の家賃の値上がりの問題や入居に際しての保証人の問題も多くあることを教えていただきました。家族を亡くされた方も多いので、入居したいけど、保証人がいない、と方もいらっしゃいます。

復興が進むにつれて、こういう目には見えづらい課題が多くあるとのこと。

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あと、個人的に嬉しかったのがこれ。
ぼくたちがやった「きっかけバス」のシールを今でもファイルに貼ってくれていました。ありがたい。全国とつながりできたからこそ、ぼくも復興・防災はまだまだやりたいとこの時思いました。

市内はこういう状況です。住宅もできているし、整備も進んでる。だけど、やっぱりまだまだかかる。

IMG_20180224_114553733 IMG_20180224_114225547 IMG_20180224_120504728奇跡の一本松!!

 

福島から帰路へ

本当は岩手を北上したかったんだけど、時間の関係で今回は陸前高田だけ。
ここから一気に福島まで車を走らせて、郡山の近くの宿に宿泊。

福島、すいません、写真とるの忘れてました(笑)唯一とったのがこの二枚。

 

IMG_20180224_175344759 宿に焼肉屋さんが隣接してて、姉におごってもらった(笑) さすが、持つべきものは家族。お姉ちゃん、ありがとう!!IMG_20180225_085949273

それと、もう一つがこれ。TOKIOの福島県応援ポスター。TOKIOは風評被害が多かった震災直後から、福島県のお米や桃、野菜のPRをしています。これ確か彼らノーギャラでやってるはず。

「7年経ってTOKIOもまだやってる」

それがぼくの第一印象。ぼくは2012年から14年に福島の復興にも携わっていて、かなり彼らのポスターや動画は見た。その当時の記憶や懐かしさ、久しぶりに見た驚きもあった。

当時と変わらずに、彼らはまだやってる。だから、ぼくもまだまだやろう。
そう思えるほどに、このポスターにはたくさんの勇気をもらった。

宿に一泊し、次の日に成田空港に姉と姪を送った。こうやって、ぼくの久しぶりの東北の小旅行は終わった。

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最後に

震災からもう7年。
最初に書いた通り、復興は確実に進んでます。でも、まだまだ道のりは長い。
それがぼくの感想です。

ぼく自身は4年前に助けあいジャパンの代表理事をやってて、ちょうどこの時期は「きっかけバス47」という全国47都道府県から東北三県を回るプロジェクトをやってました。このプロジェクトや団体経営のことで、ぼくはその後代表を辞めざるをえなかった。

実はそこから東北には関わりたくても関われなかった。それくらい、いろんなことがありました。

今回、いろんな方にお話を聞いたけど今の課題は「生活」です。住宅の問題もあるし、商売の問題もある。沿岸部に行く人は震災後に減っています。震災から1-2年はよかったけど、3年目以降は軒並み減少。どのお店に聞いても元気に対応してもらえるけど、ふとした時に寂しい顔やちょっとした不安を口にされていました。

このさき人が減ってどうなるかわからない、自分の仕事、生活どうなるんだろう。そんな先の見えない不安。ぼくも一時期、生活に苦しんだことがあったんだけど、その時と同じような感覚を覚えました。

みんな苦しくなっているけど、苦しいって言えない。地域全体が復興して頑張っている中で、自分だけ苦しいって言えない。それが7年目じゃないかと思いました。もちろん、ぼくも久しぶりに行ったからそう感じただけかもしれません。でも、多分、当たってると思う。

ただ、今さら、声だかに「復興支援!」って感じでもないし、みんな忙しい。東北の人も日々の生活に精一杯。でも、たまに東北に行って、立ち寄って、現地の物食べて、酒飲んで。そんなゆるーい関わり方でもいいと思う。それで喜んでくれる現地の人はいっぱいいると思う。東北に行く人、年々ほんとに減ってる。

今回、車で東北に来たけど、かかった費用は1人2万5千円くらい。たまの土日に東北に行く。4-5人で車で乗り合いして、コストを割れば2万円くらいで済みます。震災後に東北にボランティアに行かれた方は、ぜひ久しぶりに行ってほしいな。行けば感じることあるし、学ぶこと、考えることもいっぱいある。何より、東北に行くことはすごく現地の方の応援になります。

ぼくはこれまで父と妹と東北に行きました。今回が姉と姪っ子。家族で行っていないのは、母です。近いうち、長崎に住む母とまた東北を訪ねてみたい。まだ一度も東北を訪ねていない人も連れて行きたいし、久しぶりにいろんな方に声かけて行きたくもなりました。

 

国難と言われた東日本大震災。まだまだ、みんなの力が必要です。ぼくはまた復興と防災は関わろうかと思います。ご興味ある方はお気軽にFacebooktwitterにどうぞ!

読んでもらってありがとうございます。シェアも大歓迎です!
では、また!

P.S
3月11日に東京で東北のご飯を食べる会をやる予定です。日曜日だし、集まりやすいしね。興味ある方はこちらにどうぞ!https://www.facebook.com/events/480124979048222/

  • この記事を書いた人

野田祐機

外資系企業、NPOを経て、2016年に株式会社forsistersを起業。eiffelという手紙サービスをやっています。 28歳からブログを始め、コミュニティーやこれからのトレンド、古典、英語学習などの記事を書いています。 プロフィールはこちらから http://learnbydoing.jp/aboutme/

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