野田祐機のブログです

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アメリカのトップブロガーに「東北」で学んだこと

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先日、アメリカのトップブロガーと東北の視察ツアーに行ってきました。

詳細はこちらのリリースを見てほしいのですが、一緒に回ったのは Cali Lewis, John Pozadzides,ゆかり Peerless,松村太郎さんです。

 

今回はこのツアーの話、そこで学んだこと、感じたことを書いて行きます。すこし話もブレるし飛ぶかもしれません。今回は素直な気持ちを書いて行きますのでよろしければ最後までお付き合いください。見やすいように写真を入れています。 忙しいかたは、「最後に」だけでもぜひ。

 

ツアーの背景-一年前-

John、Cali、ゆかりさんに会うのは一年ぶりでした。
ゆかりさんとは縁があって助けあいジャパンでご一緒。ソーシャルメディアでつながったけど、ゆかりさんはカナダ在住。そんなゆかりさんが1年前にJohn,Caliと一緒ににソーシャルメディアのキャンペーンで来日したところから話は始まります。

一年前、ゆかりさんが東京に来ていたのでホテルの朝食に呼んでくれました。 二人で話をしていたら、偶然JohnとCaliも朝食に来て、東北の話をさせてもらいました。

JohnとCaliはアメリカで有名なブロガー、二人でやっているGeek beat TVというのが有名。ソーシャルメディア、IT系で有名な人でソーシャルメディアのフォロワーは300万人。動画は毎回30万人がみるくらいの人たち。

 

その日、実はJohnとCaliは忙しくて会えないはずだったのです。ですが、運良く朝食の時に少しだけ話ができた。話したのは多分30分くらい。東北の話だったので、思いが先にきて英語がうまくはなせなかったのは覚えている。
だけど、JohnもCaliも東北に興味を持ってくれました。その時はさすがに時間がなくて、東北にはいけなかった。なので、あいさつ程度に話しただけ。

その時、撮った写真がこれ。ホテルのレストランでの一枚。

会えると思っていなかったJohnとCali。 日本のために何かしたいと言ってくれた二人。そして、不思議な縁を運んでくれたゆかりさん。まさかこの写真から今回の話が始まるとは誰も思っていなかった。今振返るとすごく感慨深い写真です。

 

ツアーの実施と徳本さん

 

そんな出会いから一年。今年の2月の半ばにいつも仲良くしていただいている、ソーシャルおじさんこと徳本昌広さんからメッセージが。

「JohnとCaliがゆかりさんと一緒に来日。東北に行く企画を練っています。至急打ち合わせしましょう」

 

そんなメッセージをもらい、今回のツアーの企画が進みました。

今回の東北ツアーは助けあいジャパンとアールシステムさんの合同企画。 アールシステムさんに助けあいをご紹介いただき、二社の間に入って調整していただいたのが徳本さんでした。徳本さんとはプライベートでのお付き合いでしたが、お互いきちんと仕事をするのは初めて。縁がつながって、一緒に仕事ができる。それが本当に嬉しかった。
(写真はその打ち合わせの時の写真)

 

東北ツアーは宮城県の沿岸部を回ってそれを英語で発信するツアーです。写真や動画を撮り、ソーシャルメディアで発信。それをまとめてJohnとCaliは自分たちの番組での配信用の取材をし、スペシャル番組を作るロケも兼ねていました。

 

今回、ツアーで周った場所は

  1. 気仙沼:第十八共徳丸 →復興屋台村
  2. 南三陸町:防災庁舎→さんさん商店街
  3. 大川小学校
  4. 女川
  5. 牡鹿半島
  6. 石巻 ヤフー復興ベースにて取材、Ustream配信

せっかくなので写真とともに簡単に振返りを

 

気仙沼

朝一番に一関をでて気仙沼へ向かう。今回のツアーでは私以外の全員が被災地は初めて。途中で色んな説明をしながら、沿岸部へ。

気仙沼ではまず第十八共徳丸を見学。 メンバー全員が被災と津波の影響を肌で感じてもらえました。JohnとCaliはここで写真や動画を取り始めます。

私がバスの中でした説明を元に、自分の気持ち、現地の状況を的確に動画に撮影する二人。さすがです。場所の選定、話す内容、表情、カメラの使い方、全てにおいてプロフェッショナルにこなす。

やっぱ、すげーはこの二人。 そんなことをいきなり見せつけられました。

その後、気仙沼復興屋台村にて取材。

屋台村で大漁丸という魚料理を出している菊池幸江さんに気仙沼の今、被災した当日のことを話してもらいました。Caliは英語、幸江さんは日本語。 通訳にはtel tell というアプリを使います。

このtel tellですがiphone, ipadのfacetimeを使って、電話をすると本物の通訳の人が電話の先に登場します。ポータブル通訳とでも言った方がいいのか、とにかくすごいです。電話の中に通訳の人がいるんだもん。 そのあたりはぜひtel tellのHPをやこちらの動画

 

 

私はこの大漁丸の幸江さんとは仲良くさせてもらっています。先日も鎌倉でお会いしてきたし。でも、はじめて被災した時の話、店を始めた理由、色んなことを聞かせてもらいました。

 

一つ残念だった話があります。実は復興横町は今年の11月までだということ。店をだすのは2年の契約で、その後は横町は町の復興計画によって無くなるそうです。気仙沼の復興横町がなくなる。 正直にショックだった。

横町の時間が意外とかかったので、予定していた魚市場は行けず。その後、南三陸町に向かいました。

 

南三陸町

気仙沼から車を走らせ南三陸町へ。途中から被害が目に見えてわかります。バスの中でみんなが写真や動画を取り始めました。そして、防災庁舎前へ。

いつきてもぼくはここでは胸が苦しい。だけどやっぱり見てもらいたい場所です。

ここではぜひゆかりさんの動画を見てほしい。途中、ゆかりさんは涙が止まらない。やっぱりカナダに住んでても、同じ日本人。 やっぱり想いが溢れる、ここでみんなが感じたのはゆかりさんの動画に一番表れていると思います。ぜひ。

 

 

 

その後、近くのさんさん商店街へ。みんなで海鮮丼や天丼をいただきます。

せっかくなので、ぼくがここにきたら必ず買うかまぼこコロッケとタコ、マグロをみんなで食べました。いやー、やっぱり東北の海産物は美味しい!

 

 

大川小学校—女川—牡鹿半島

 

さて、ここからは急ぎ足。まずは大川小学校に向かう。バスの中で7割近くの小学生が無くなったことを説明。着いてみんなでお参りをしました。そして、ここから50分かけて女川へ。女川では横転したビルの前でジョンが撮影。 改めてビルを目の前にすると、ずっとカメラを回していました。

 

 

そこから牡鹿半島にいくと、イギリスから支援に入っているCarolineさんに会いに。彼女、ずっとこの大原浜で支援活動を続け、今は住民の方とも仲良し。行った時にはこんな素敵な塗装を施していました。( So cute!でした)

時間が押してたので少ししか話せなかったけど、バスは最終目的地のヤフー石巻復興ベースへ。

 

 ヤフー石巻復興ベース

 

ヤフーさんが東日本大震災の復興支援事業に取り組む拠点、ヤフー石巻復興ベース。昨年の7月にオープンし、そこから何度かお邪魔させてもらっていました。

今回のツアーの最後は、ここでヤフーさんの取り組みを世界に発信すること。復興支援室長の須永さんにインタビュー、 JohnとCaliの東北ツアーの感想をUstreamで配信させていただきました。

 

予想以上にインタビューが盛り上がり、ヤフーの社員さん全員がUstreamにも出演いただきました。 みなさま、本当にありがとうございました。

詳細は下記のUstream をぜひ。 18分ごろからがインタビューです。

Video streaming by Ustream
心に残ったJohnの感想を紹介したい。

 

すごいチャレンジだ。東北を回って予想以上に驚いた。普通、他の国でこんな被害があったら、「もういいや」と言って人は住むのを辞める。普通は諦める。


でも日本のやり方は違う。
日本人の精神は、もっかいやろう。前に戻そう。前よりもっと良くしよう。
私は被害に驚いたのではなく、日本人が震災にいかに立ち向かっているか。震災ではなく、震災への対応に最も驚いた。すごいチャレンジだ、そして、みんな諦めていない。
さすがは、日本人だと思ったよ。

 

そんな言葉をUstreamで熱く語ってくれている。正直に聞いた瞬間に嬉しくなって、泣きそうになった。よかったら40分ごろをみてほしい。
そんなこんなで一日のバスツアーは終了。仙台にて解散となった。

 

After the tour

ツアーの後、みんなで牛タンを食べに行った。ツアーの感想、復興の話、ソーシャルメディアの話、これからのテクノロジーの話、いろんなことを話ができた。

 

JohnとCaliは自分たちの動画チャンネルとソーシャルメディアが専門。

12人の社員を雇用し、それ以外にも50名ものメンバーが関わっているし、その会社を二人で経営している。ブロガー、ソーシャルメディアの活用としてはトップクラス。そんな二人から直接話が聞けたのは刺激的だった。ぼくは光栄にも松村太郎さんの隣に座らせていただき、アメリカの最新トレンドも聞けた。

John、Cali、松村さんの話の中ではDisruptive(破壊的)とか、traditional (これまでのもの)って単語がいっぱいでていた。アメリカでの破壊的イノベーションを目の当たりにしているし、これまでのやり方の企業が苦労しているのを知っているからだろう。彼らはやはり未来を見ていた。

社会がテクノロジーで変わっている最先端を体験している二人。
世界はもっとフラットに。人々はつながり、ソーシャルメディアがあることでもっともっと民主的になっていく。 いまはソーシャルメディアは特殊だと言われているけど、そんなのは5年後には当たり前の話で社会が変わっていく。ネットとリアルもない、社会がどんどん変わっていく。そして、個人が中心の世界になっていく。

そんな話ができた。

 

ボクが一番思ったのは、JohnとCaliは未来を信じている。ということ。

ソーシャルメディアの可能性を本気で信じているし、これからのテクノロジー、特に3Dプリンターやメディアの融合を本気で信じている。そして、その最先端で結果を出しながら進んでいる。

未来を信じる。 未来を自分たちで切り拓く。それが印象的な夜だった。

 

トップブロガーに「東北で」学んだことは?

 

前説が長くなりましたが、タイトルに戻ろう。東北のツアーを通じて、ボクが彼らに学んだのは下記のこと

1:徹底したプロフェッショナリズム
被災の風景を見て感情的になっても、カメラを向けると一瞬で顔が変わる。持っているカメラや機材は最小限。でも、それですごい動画やインタビューをあっという間にとってしまう。この人たちプロだなって誰もが思った。

 

2:いつもポジティブ
長旅で疲れているはずなのに、移動中もずっとジョークを言ったり、笑顔を絶やさない。Johnはいつも人を楽しませようとするし、Caliは常に笑顔を絶やさない。 さすがだと思った

 

3:感謝を忘れない
バスの中でみんなにお菓子を配ったり、撮影で遅くなったヤフーさんではきちんと全員にお礼を一人一人に伝えていた。 Caliが唯一覚えている日本語は「ありがとう」。そこにも彼女らしさが表れている。感謝をきちんと伝える。しかも二人ともとびっきりの笑顔で。

 

4:未来を信じる
先ほども書いたが、ソーシャルメディアは当たり前になるし、新しいテクノロジーから社会が変わると信じて活動している。少しも疑ってない。過去のやり方に捉われていないし、常に未来を見て活動している

5:助けたい人は世界中にいっぱいいる
JohnとCaliのように東北のために何かしたい人はたくさんいる。一緒に行った徳本さんも東北は初めて。何かやりたいけど、やり方がわからない。そんな人がまだまだたくさんいます。 もっとわかりやすく発信したり、関わり方を提示する必要があると思うのです。
あと、Johnからはアメリカから寄付集めしなさい。とのアドバイス。手伝ってくれるようで、ありがたいことです。

 

最後に

今回のツアー、プレスリリースも多くのところに取り上げていただき、みんなからもすごく評判がよかった。「助けあいジャパンっぽいね」 とか、「野田くんっぽいね」ってフィードバックが多かったのです。ありがたいことです。

多分、ブロガーとかソーシャルとかリアルタイムでの発信とか英語とか海外とかだと思っていたけど、よくよく聞くと「壁を超えてつながる」、「出来ることで協力する」ってことが良かったみたい。

壁を超える、人とつながる、できることで協力しあう。
これが助けあうということ。だから、助けあいジャパンっぽかったんでしょうね。

 

被災から2年。ガレキも片付きつつあり、ここから東北の未来を作って行くフェーズです。

もっと助けあって、もっと未来を信じて。

そんな活動を続けて行きたいと思っています。たった一日彼らと一緒にいただけですが、たくさんのことを学び、自分自身も変わりました。 このツアー実現できてよかったです。

最後の写真は去年と今年の集合写真。

去年

今年

同じ配置で撮ってみました。また、来年も同じ配置で写真を撮ると思う(笑

毎年も写真取ろうね! と言ってくれた、John, Cali, Yukariさん。そして調整いただいた徳本さん、本当にありがとうございました。超勉強になりましたー!

長い文書、お読みいただきありがとうございました。
さて、復興もこっからです。よろしくどうぞ! おしまい!
Special Thanks:
ゆかりPeerless/徳本昌大/ John Pozadzides/ Cali Lewis/松村太郎/菅原洋平/ /根岸浩一郎/澁谷敏/村井広宣/栗栖一郎/菊池幸江/加藤康祐/落合絵美/福原綾/ヤフー復興ベースのみなさま/Caroline Pover/ 南三陸バスの皆様/坂本恵一

  • この記事を書いた人

野田祐機

外資系企業、NPOを経て、2016年に株式会社forsistersを起業。eiffelという手紙サービスをやっています。 28歳からブログを始め、コミュニティーやこれからのトレンド、古典、英語学習などの記事を書いています。 プロフィールはこちらから http://learnbydoing.jp/aboutme/

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