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これまでの30年を振りかえってみる 後編 -BASF入社-

 

前回に続き、振返りの話です。 意外なことに前回の記事、1,000人以上の方に読んでいただいています。イロイロとコメントもいただき、予想以上の反響で今回は長めに書いてみました。
前回の記事では、5歳から柔道をはじめ15歳まで続け、佐世保高専に進学するとボートを20歳まで続けるという、部活しかやっていない10代の話を書きました。

本当に部活しかやっていなかった自分が20代になって、いろんな事を学び、凹み、就活もあって変わっていきます。side storyとして恋愛の話もいれました。  良かったら続きをどうぞ

 

佐世保高専専攻科時代・英語時代 (20-22歳)

佐世保高専は5年制で、20歳の時に卒業します。 就職か他の大学に編入か決める必要がありましたが、 20歳の夏までボートをやっていたので進路を全く考えていませんでした(笑

当時流行り出したTOEIC の点数が520点と当時としては高い点数だったので、これからは英語だ! と、英会話に通い始めます。 あっちなみに専攻していたのは化学です。

イーオンに40万くらいのローン組まされて入学し、英会話の勉強。親に借りるのもイヤだったので、自腹で40万支払いました。 この、お金のない学生の時期に40万の借金したことで、英語以外にもお金の価値、時間の価値を学ぶことになりました。これは英語以外にも大事なことを学べて良かったと思っています。

イーオンの後は米軍基地でネイティブに英語を学ぶことになります。 この英会話を通じて仲良くなった、ジョンさんたちとは今でも友達。 彼らについてはこの記事こちらの記事を見てみてください。

(写真は英会話を習っていたジョンさんファミリー。今でも家族ぐるみで仲が良いです)

 

さて、本題。進路を本当に考えてなかったのと、佐世保特有の米軍基地があること。その二つで佐世保高専の専攻科という同じ敷地内にある学校に進学します。当時付き合っていた彼女も専攻科に進学したので、別れたくなかったというのも理由にあります。多分、本当に部活しかしてなかったので、急激な変化に対応ができなかったのだと思う。

なので、結局佐世保高専には、高専の5年+専攻科の2年と、7年同じ場所に通いました。高校の3年+大学の4年と同じの7年ですので、普通の大学に行った人にはあまり馴染みがない話なので、とりあえず大卒だ! ということだけ覚えておいてください(笑

さて、ここから就活の話になるけど、この専攻科~就活までは結構、イヤな時代です。黒歴史というほどでもないのですが、ちょっと書きます。

凹んでた時期(20-22歳)

実はこの佐世保工専の専攻科の時期が実は、一番辛かった。これまで部活をずーっとやっていたせいか、その目標が無くなった時にどう過ごしていいかがわからない。 そして、研究は忙しく、バイトするヒマもない。 英会話のローンは払わないといけないし、お金もない。

当時、実験と称して学校で一人でいることが多かった。あえてボッチだったのと、ちょっと浮いてたと思う。実験で結果も出したかったし、英語も必死で勉強していました。 なので、余裕がなかったと思う。常に何かに勝たなきゃ! みんなよりよい成果をださなきゃ!っていう、焦り。インターハイ6位、国体3度出場っていう過去の栄光を引きずって、人の目を気にしすぎていたんだと思います。

今考えると本当にこの時期は凹んでいたと思うし、しょっちゅう食べてました。 ストレスで結構太った時期でもありました。

あっあと、黒歴史ということでもう一つ。

これは書くか迷いましたが、15歳のころ、柔道も全国大会にいって絶頂のころ、ある事件をおこしました。ここで親にも先生方にも迷惑をかけました。一歩間違っていたら、今の自分はありません。これ以降、親の悲しむ顔は見たくないと思ったほどの事件でした。タバコとかのレベルじゃない話なので詳細は秘密ですが。

 

就活⇒最後までかかりBASFを受けることに

さて、就活の話にいきましょう。本当は大学院に行きたかったのだけど、実験をやっている間に研究職は向いていないということに気づきます。化学もあんまり興味なかったことに気づいて、(早く気づけよって思いましたが笑) 就活をすることに。

最初、学校推薦で日本企業の技術職を受けたのですが、集団面接ではっきり言いすぎたのか落ちます。ここで落ちたことで、ある意味ふっきれます。国体も出てるし、成績もそんなに悪くないし、学校推薦だし、落ちるわけがないと思っていたので。自分自身が否定されたみたいで超ショックでした。

凹みに凹んだあとに、もう、自分のやりたいようにやろう!ということで、若いうちから自分のやりたいことができるベンチャー企業と外資を受けます。しかも、化学や技術に関係ない、営業という職種でです。 やるならとことんビジネスやろう!ということで営業志望でした。

当時、佐世保の片田舎の高専から、ベンチャー企業やら外資を受けた学生は皆無。もちろん、営業職なんて、技術が強い理系の高専ではありえません。営業のえも分からないし、ビジネスのビも分からない中でやったから、無謀な挑戦でした(笑

普通理系の学生はみんな学校推薦で日本の大手企業の技術系やら研究職に内定をもらいます。なので、就活が友人と違って、最初やり方が分からなかった。 この分からなかったのと、周りと違う事をしたのが結果的に良くって、ここからいろんな本を読み漁り、読書をする習慣つきました。

結果、ベンチャーから1社、外資から1社内定を得ます。悩んだ結果、化学は飽きたのに何を間違ったかドイツに本社がある、BASFという化学業界最大手の会社に入社することになりました。(正式には、BASFと日本合弁の会社に内定したら、入社前にBASFが100%の株式を取得した形です)

ちなみに就活は同級生で一番初めに始めて、学年で一番最後に決まりました。 絶対、最初に決まると思って自信あったので、みんな就職先が決まっていく中で、決まらない自分が否定されてるみたいで辛かったし、イヤな夢はいっぱいみました。 今考えるといい思い出ですけど、仕事があるって本当にありがたいって実感するよい機会でした。

写真は、凹んでたときによくいってた佐世保バーガーのお店。ハンバーガーとかジャンクフードと酒ばっかり飲むから、すぐ太ってました(笑

 

BASF – The Chemical Company- に運よく入社して

BASF – The Chemical Company- って、自分でThe(世界で一つのTheね) というほど、BASFは世界で一番でかい、世界中でビジネスをやっている化学会社です。そこの塗料事業部に入社します。

そんなグローバル企業に入社してみると、同期の人はほとんど院卒。しかも 東大、京大、東工大、阪大、コーネル大とかなんか有名校ばっかり。上の人はロンドンやオックスフォードのMBA持っていたりで、 高専の専攻科卒業です! っていうのが場違いすぎて笑えるほど。BASFにほんとによく受かったな!って高専の先生に言われたのが、ここでようやく分かります(笑  佐世保の田舎の変な学校から出てきた、不思議な新入社員でした。

 

もちろん、学歴は大事で最初は相当気にしていました。ちゃんと編入して大学に行っておけばよかったなーっとも思ったし、浪人してでも東大行けばよかったと思いました。正直に、学歴コンプレックスめちゃくちゃありました。(さらっと書いてますが、相当ありましたよ)

でも、評価は結局は実力主義。就活を通じて本を読むようになっていたので、本はめちゃくちゃ読んで勉強しました。入社2-3年したら、大学名で話をする人なんていなくなりました。 やっぱり評価は結果なんです。 このころから、あんまり学歴は気にしなくなっていました。

仕事は営業志望なのに任されたのはマーケティング。ここ4年はプロダクトマネージメントを担当し、海外に行かせてもらったり、経営も少しはわかるようになってきました。イロイロと大変だったのだけど、就活が決まらなかったことで仕事のある幸せと、世界一の会社でチャレンジできること。この二つがあって、楽しかった。ボートの時に日本一を目指したこともあって、世界一の企業が何をしているのか? どうすればそのレベルについていけるか? を身をもって体験できることは、はっきり言って幸せでした。 もちろん、イロイロと納得いかないこともあったし不満はあったけれど、これが世界一のレベルかー! みたいなノリで結構大変なことも楽しんでやっていました。この辺りはやっぱり体育会系のノリです(笑

 

実はこのBASFを6月に退職するのですが、辞めてももう一回入りたいくらいいい会社です。化学業界で世界最大手というのは、化学を通じて世界が見えてきます。 世界の産業の基本を支える原料、化学製品を通じて、さまざまなことが学べたのは本当にありがたかったです。 そして、ここで社会が変わりつつあることも身をもって学べたのはよかったです。 ちなみにそれが元になって書いた記事はこちら。これからの30年を考える7つのメガトレンド

 

さて、もう少しで終わりますがその前におまけの話を

 

 

おまけの話:恋愛ついて

前回の振り返りの時に、初恋について、というリクエストがあったので、ちょっと恋愛のことを。あんまり深く書くと色々バレるので、一つに絞らせてください(笑

実は26歳のころに結婚直前までいった人がいます。相手の方は少し年上の、米系の外資に勤めていた方。価値観も合うし、英語もできるし、いいなと思っていたけれど、1年ほど付き合っていつの間にかプロポーズする前になんか結婚の話が。。。

 

実家に帰省し両親に話を相談した時、母親は大はしゃぎ。だけど父親が言った、「相手のために結婚はするな、結婚は納得したときにしろ」という言葉に救われました。彼女が年上だったのもあって、自然と結婚という話がでたし、自分は正直に迷ってました。すごくいい人だし、これがタイミングなのか? と思ってたけど、 なんかストンと落ちない。 実際、自分は当時、仕事が中心にしか考えられなかったし、次は香港に行く話もありました。 父親も年上の人と付き合ったことがあり、こういう状況があったとのこと。「結婚は自分の納得いくタイミングで。結婚できないなら、刺される覚悟で別れてこい」ってアドバイスももらい、ああこの親にして、この子ありだなと。 お腹にジャンプをいれて刺されてもいいようにして、別れを告げに行こうかと思ったくらいです(笑 (すいません、笑う話じゃないのですが)

そこから30歳までは仕事しようって、覚悟決めました。30までは必至でいろんなことをしたかったし、自分の道が決まってないのに、結婚すると絶対挑戦できなくなるって思っていたので。わがままな考えかも知れませんが、付き合うことはあっても結婚については最近までそう思っていました。

さて、30歳直前になって自分の道も決まったし、いい人がいたら結婚は迷わずすると思いますが、その話はまた今度!

最近の話

この2年ほど、twitterがご縁でいろんな人とお会いし、いろんな活動をするようになりました。英語クラスタのオフ会に参加したのがきっかけですし、それがきっかけでブログも始めました。 朝活で出会った人達と、いろいろやらせてもらっています。

その辺りはこのブログをぜひどうぞ。

最近は復興支援に力を入れています。 最近も東北にボランティアに行ってきたし、また行きたいと思っています。

まとめになりますが、 今毎日が幸せです。仕事を辞めるからなのか、やりたいことが見つかったからなのかわかりませんが、なんか子供の頃に戻った気分です。そして、日々、いろんな人に感謝するようになりました。

これにはやっぱり震災が影響していて、3月11日震災があって、初めて死ぬって実感したし、東北に行って生と死を実感すると、尚更こういう風に思います。
人はいつか死ぬ。 明日が今日と同じような日であるとは限りません。だから、日々一生懸命生きた方がいい。自分は生かされていると、そう思っています。

今回、振返って自分が見えてきました。

  •  縁や仲間に恵まれていること
  • 武道の教えや儒教の教えが自分の考え方の基本になっている
  • 決めたら最後までとことんやる
  • やる以上は本気でやらないと気が済まないし、結果にこだわる
  • その反面、自分に合わないことはすぐに止める(いい意味で見切りが早い、悪く言うと飽きっぽい)
  •  すぐやらないと気がすまない。(これ短所でもあるので気をつけてます)
  • 今振り返ると、凹んでても結構平気。 かなり楽観的でポジティブ
  • ものごとに終わりがあることを自覚し始めた

といったことが見えてきました。気づけてよかったです。他にもあるかもしれませんが、また書きたします。

今回、書いて良かった。書く理由は2つありました。 このブログは若い人も読んでいただいているようなので、メッセージを込めて理由を書きます。

1つは部活ばっかりやっていた10代を終え、20-22歳の間に色々と迷っていた時期に決めたことがありました。 それは10年単位で人生を考えること

20-22歳のころは上にも書いたけど、かなりイヤな時期。一番凹んだ時期。そういう時は何をやってもうまくいきません。そういう時はとにかく力を蓄えること。勉強すること。 これは、その時に買った中国の古典から学んだものです。 時間のスパンを長くすることで、今の苦境を乗り越えられました。下手すると今の時代は、今の会社がイヤだから。。。とか、今の環境がイヤだから。。。とか言って、すぐ辞める人も多い。

でも、それやってたら絶対に伸びない。人には凹む時期もあるけど、それにどう対応するか? うまくいかない時は無理せず、次のチャンスに備える。 それが重要だと書いてありました。結果、20代の時は、とにかく学びの10年と決め、30代でその学んだことを実行する10年としようと決めていました。もちろん学ぶことはこれからも続くのですが、20代はとにかくいろんなことを吸収すること、辛くても結果はあとから付いてくる。という考えです。

そんな自分も20代をもうすぐ終えます。30歳を手前にして、きちんと振返りをしたかったこと。そうしないと次の10年に進めないと思っていましたし、書き終わって今考えても、やっぱりそうでした。

そして、もう一つ。書くこと、振返ることで、ありのままの自分になることです。

 

恋愛のところで書いた通り、結婚しそうな彼女と別れた後26-28歳の間によく読んでいた本がウォーレンベニスの On becoming a leader (リーダーになる) という本です。世界的に有名なリーダーシップの本で、今でも何回も読み返します。GWは日本語版を読みました。

 

この本の中に、本当の自分自身になった時に、人はリーダーシップを取り始めると書いてあります。 リーダーとは生まれながらになるものではないのです、リーダーとは自分自身でなるものなのです。いろんなレベルのリーダーがいます。ジョブズやオバマ大統領のようなリーダーになれとは言いませんが、自分の人生においては自分自身がリーダーシップをとる必要があります。人はあなたの人生にアドバイスはくれても、リーダーシップはとってくれません。 あなたの人生のリーダーシップは自分でとるしかないのです。

 

辛い時期を乗り越え、自分自身ときちんと向き合った時に、見えてくることがある。本にはそう書いてあります。 他人にどう見られるかより、他人にどう合わせるかより、自分自身が本当にしたいことは? ありのままの自分って? そういうことを見出すためには、自分との対話と、書くことが有効だと本にはあります。 そのステージにいくには、辛い時期も必要なのです。

自分の場合は、会社に入って実は孤独を感じていました。 仕事をやればやるほど、会社の人との溝は広がり、同期も近くにいない。学歴は全然違う。

仕事しかしていなかったのが原因だけど、仕事をやればやるほど孤独を感じる。そういう時にこの本に出会いました。そこから、一人でいるのも自分との対話に当てれたし、本当に自分自身のことを考えはじめました。 これまでと違うアプローチもはじめました。多分、このころから中性っぽくなった気がしています(笑 もう、パワーや権威、縦社会のそういうものでは、うまくいかない時代なんだなと気づいた時期でもあります。

 

これまでブログを2年ほど書いてきて、書くことの重要性、自分との対話の重要性はすごく感じます。 そう思って、今回きちんと時間をとって自分と向き合いました。これからの30年のために、これまでを振り返り、自分自身になり、リーダーシップをとるためにもです。

 

良かったら、このブログを読んでいただいているみなさんも、ご自身と向き合ってみてください。今は情報化社会です。テレビ、新聞、ツイッターやfacebookで情報はどんどん入ってきます。友達のリア充な写真もfacebookですぐ見れます、友達ともすぐにつながれます。

そんな忙しい時代だからこそ、一度、自分自身と向き合ってみてください。情報に惑わされず、自分自身と向き合うと、見えてくるものが必ずあります。そして、良かったらそのことを書いてみてください。本当の自分が見えてきた時に、自分の人生にリーダーシップを取り、組織でもいつの間にかリーダーシップをとっていることに気づきます。
そして、人生が少しずつ変わっていることに気づくはずです。

私の話はこれで終わります。 次は読んでいただいているあなた。 良かったら、あなたのストーリーを書いてみてくださいね。私はみんなの振返りのストーリーも見たいです。

書いたらスッキリー! これでつぎの10年に行ける気がします。読んでいただいてありがとうございました。 この30年で出会った皆様に感謝!!

これからの30年を考える7つのメガトレンド

2012年は自分の中で、これからの30年を生きる最初の年としています。

尊敬する中島明さんも新年のブログでそのようなことを書かれていたので、ここで一度30年後の世界がどのようになるのかまとめてみたい。

これから30年の7つのメガトレンド

1.加速する人口増加-2050年に人口90億人に-
2.枯渇する自然資源 -現在の生活スタイルを続けるには地球2個分の資源が必要-
3.高齢化する社会
4.リアルとネットの融合 -不可欠なインターネット-
5.個人、市民、NPOの台頭 –Power to the people, power of the crowd-
6.変わる組織 ピラミッドからネットワーク型へ
7.Happyが中心の産業の進化 –マーケットの成熟とサービスの進化-

7つのメガトレンドとして、最初の3つは信頼できるソースの予測を元に、後の4つは書籍や自分の経験からまとめていきます。最初の3つは基本的でつまらないかもしれないので、その場合は後半の4つをどうぞご覧ください。

1.加速する人口増加 2050年に人口90億人に、影響力を増す中国、インド、アフリカ

 

これからの世界を語る時に、一番大事なポイントが人口の増加です。国連がまとめた資料によると、世界の人口は2011年10月31日に70億人になり、2050年には90億人になると予測されています。 この情報は世界各国の政策、大企業の経営予測に反映されている、現段階でこれからを予測するのに重要かつ最も信頼できる情報なので、まずこのポイントは覚えておいてください。図は国連のHPより

図でも分かるとおり、産業革命以降爆発的な人口の増加が続いています。今後、特に人口が増える地域は、アジア(特に中国、インド)、アフリカ地域です。

 人口が増えるとGDPは増える傾向にあるので、人口増加と比例して世界の中で中国、インド、アフリカの影響力が大きくなり、人口が減少していく先進国の影響が相対的に小さくなることは容易に予測できます。GDPの将来予測にはさまざまなものがあるのですが、信頼されるソースで最近のものがなかったのでこの辺でとめておきましょう。

国連は人口増加についての問題で7つあげていますが、日本人にとって世界人口が増えることでの特に重要な問題は、

1.地球環境の保護、資源の枯渇
2.高齢化の社会的な影響
3.都市化

があると考えています。

 1,2についてはこれが環境問題、社会問題になるので次のトレンドとして書いていきます。3の都市化については以前のブログで一部書いているのではそちらを参照下さい。

 人口増の問題やそれに対する解決策、新しい産業の可能性はさまざまなものがあります。人口増はこれからの世界を考える基本となるので、興味ある方は World Population prospects:The 2010 revision,日本語で概要のまとまったこちらの世界人口白書がおすすめです。

2.枯渇する自然資源 -2050年 現在の生活スタイルを続けるには地球2個分の資源が必要-

人口増加により増える食料、水、エネルギーの消費とこれまでの経済発展を優先した自然破壊は地球に大きな負担をもたらしています。

WWFのLiving Planet report 2010では、2050年までに人々が今の生活を続けた場合、地球2個分の自然資源が必要になるといわれています。当たり前ですが、地球は1つしかありません。それが2つ分必要になるほど、人口増加とこれまでの環境破壊は大きな影響であり、解決しないと世界中で資源、特に食料、水、エネルギーが枯渇します。食糧問題、水問題、エネルギー問題が声高にさけばれるのには、こういった背景があるのです。

簡単に関係するデータをまとめて紹介します

・2050年 現在の生活スタイルを続けるには地球2個分の資源が必要 WWF report

・人間が直接利用できる水は地球上の水の1%にも満たない UNESCO World Water Assessment Programme (WWAP)

・2035年までにエネルギーの需要は今よりも33%伸びる   IAE  World Energy Outlook 2011

IAEのレポートには福島原発の世界のエネルギー産業への影響も書いてあるので、気になる方はぜひどうぞ。

3.高齢化する社会

少子高齢化といわれ続ける日本。 この現象が今後世界中で起こり始めます。 特に顕著なのが先進国です。下記のグラフをご覧ください。

1950,2010,2050年における全人口のうち65歳以上が占める割合を示したグラフです。2010年から2050年の間に急速に65歳以上の方が右肩上がりで増えているのがわかります。

日本では3人に一人、先進国は4人に一人、世界では6人に一人が65歳以上になります。

この問題は日本では以前から言われてきた

1.社会保障費の増加.
2.世代間格差
3.労働人口減少、人口減少

 が世界的に問題になります。 特に先進国ではこれらを政策的にどう対応するかが焦点となります。

2050年をみると日本以上に緊急なのが、韓国、中国です。下記のグラフをみてください。

韓国は2050年までに急激なカーブで高齢化社会へ突入。 中国は2025年に人口14億人をピークとし、2050年に13億人にと少子高齢化社会へと変わります。中国の4人に1人が65歳以上なので、3億人以上の高齢者がいる社会となります。

この急速な高齢化は先ほどあげた3つが重くのしかかってきます。その時に真っ先に高齢化社会になっている日本がどのような解決を示すのか? 近隣の韓国、中国の影響を与えるかがポイントになってきます。

人口減少に関しては移民の話もよく言われます。アジアの経済大国、日、韓、中が移民政策をとった場合に間違いなく社会構造、アジアの文化が変わります。 高齢化とあわせてこのあたりもグローバルな視点で見ておく必要があると感じています。なにせ先進国は人口減少、途上国は人口増加という真逆のトレンドですので。

4.リアルとネットの融合 -不可欠なインターネット-

 ここでは少しテクノロジーの話を。電気自動車、クリーンエネルギーなど新しいテクノロジーが生まれていますが、必ずこれから30年間で重要になるのがインターネットです。
私はインターネットコンサルでもないし、それほど詳しいわけではありませんが、これからも世の中に最も影響を与えるものがインターネットです。ネットとリアルの壁が無くなり、より生活・社会に重要になってきます。

ここではツールやfacebookが。。といった話はしませんが、大きな視点でインターネットを見てみましょう。

インターネットの特徴

  1. Openであり、誰もが参加ができる
  2. フラットかつスピードが速い
  3. 一つの巨大なプラットフォームに世界中から参加できる(距離の壁を越える)

この三つの特徴が何をもたらすのかというと、

  1. 世界中の人がつながり、問題解決のコラボレーションを促進する
  2. 階層がなくなり、事業や社会変化のスピードを上げる
  3. 人種、年齢、性別を超えて、実力のある人が富を手に入れることができる。(反面、Super competition を引き起こす)

このようなことがリアルな世界でも起こりうると考えています。今の携帯のアプリ、ネットサービスをみればわかりますが、最初から世界をマーケットにローンチしています。これらのサービスは基本パソコンでコードとデザインができれば誰でも参入できます。参入障壁がとてつもなく低く、年齢、地域、性別を問わず誰にでもチャンスがある代わりに、世界中の人との競争をする必要があります。

リアルに影響を及ぼすといった意味でそれをよく表しているのがWikipediaやLinuxなどのプロジェクト、大きなくくりでいう Web 2.0の概念です。

私が言いたいのは、2000年ごろから始まったこのWeb 2.0の概念がリアル世界に影響をもたらすのがこれからの30年です。ユーザーの参加、信頼、分散、ロングテールといった、このWeb 2.0の概念がいよいよ現実の世界に影響を及ぼし世界を変えていきます。そしてWebとリアルの境界線はほとんどなくなってきていると感じています。

その実例を以降で紹介しましょう

5.個人、市民、NPOの台頭 –Power to the people, power of the crowd-

さきほど書いたWeb2.0の概念が顕著に現れるのが、個人の台頭です

インターネットの登場により、

  • コラボレーションが容易になったこと
  • 知識量が増えたこと
  • 情報発信ができるようになったこと
  • 変化の速度が速まったこと

 が影響を及ぼしています。

それこそWikipediaのような群集の力をかりてつくる辞書や、Readyfor などのソーシャルファンディングに代表されるように、これまで一部の人の力が社会に大きな影響をあたえていた構造が、たくさんの人の小さな力があつまって大きな影響力を持つようになっています。

特に市民、その市民活動の一つのNPOが今後影響を持つようになります。行政、企業、NPOといったこれまでバラバラに活動していたものが、今後はより密接に連携して問題解決を図ります。

実は先日、これを体感したことがありました。 世界銀行のセミナーで助けあいジャパンの石川さんがプレゼンをされ、そのQ&Aセッションで各国の大使館のPR担当、日本の外務省の方が積極的に情報発信について質問されていました。 特に英語での発信については外務省、内閣府の方がアドバイスを求められていました。

その時感じたのが、「国がNPOにアドバイスを求める」。 協働が始まっていることを実感しました。これまでは国の方針、やり方に従っておけばよかった。トップや「中央」と呼ばれるものが全てを支配し、周りは従うだけ。 でも今はNPOや市民団体に国や公の機関がアドバイスを求める時代なのです。協働が進む時代なのです。それだけ変化が激しい時代なのです。

その様子はこちらのUSTでみれますので、ぜひ見てください。 すごい時代だと実感しますよ。

 

6.変わる組織 ピラミッド型からネットワーク型へ

先ほどの市民の台頭とあわせておきるのが、組織のあり方が変わってきます。ゲイリーハメルの経営の未来の言葉を借りると、「未来は容赦しない」のです。

20世紀を代表するGMが倒産し、googleなどの若い企業が伸びている理由はこの組織運営にあるといわれています。

現在の組織の特徴

  • ピラミッド型
  • 階層により権限の序列が築かれている
  • 一人一人の仕事の範囲が定義され、目標が明確化されている
  • 縦のコミュニケーション:戦略、伝達はトップからボトムへ
  • トップの判断で全てが決まる
  • 規律、ルールが整い、製品やサービスの品質は均一化する

このピラミッド型組織が今変わりつつあるのです。

既にグーグルやゴアテックスなどの有名企業、またLinuxなどのオープンソースのプロジェクトではこれとは違う組織体形をとりつつある。もちろん、私が関わっているプロジェクトもそうありつつあると感じます。

これからの組織はこのピラミッドではない。格子型、ネットワーク型ともいわれる新しい形です。

ネットワーク型の組織が生まれる最大の理由は、「変化のスピードが早い」からという一言につきます。変化はいつの時代も常にあるのですが、その変化のスピードが早いということがここ10-20年の大きな変化なのです。 そこにネットによる情報過多が恒常化し、下記のようなことが起こっています。

  1. スピード化によりトップの情報収集、意思決定の遅れが全体へのインパクトが大きく、中央集権型では対応できなくなってきている
  2. 情報が多いため、本来乖離しているはずの経営トップと現場の知識格差が狭まる(情報格差ではなく、知識格差。今の時代MBAの知識はネットで学べる。経験は別)
  3. スピードが早く問題が複雑化することで目の前のことを淡々とこなす作業から、さまざまなことを平行して進める必要がでてくる(決められたことをやるだけでは対応できない)

この3つのことから、ネットワーク型組織では下記のように運営が行われる

ネットワーク型組織

  • 階層がフラットでリーダーはまとめやく、調整役となる。個人には専門性と自発性が求められる
  • 一人一人の仕事の範囲は幅広く、時にそれぞれが連携しながら仕事を進める
  • 情報は基本的に全体にオープン。コミュニケーションは横方向
  • 全員の投票または合議で意思決定が行われる
  • 各自の自主性が尊重され、イノベーティブなアイデアが多くでる。反面品質、クオリティーにばらつきがある

よくジャズ型の組織といわれることがありますが、ネットワーク型組織は基本は個人の自発性と専門性が重要になります

実はピラミッド型組織はフォードが車を大量生産した時代にほぼ完成したといわれています。 決められたことをやる労働者とそれを監督するマネージャー。 その当時の企業規模はだいたいが50人以下でスピードも遅い。 実は我々は100年前から同じ組織の形をしているのです。時代にマッチしないのも当たり前な気がしています。 詳細は経営の未来を見てみてください

7.Happyが中心の産業の進化 –マーケットの成熟とサービスの進化-

ハッピーな世界に! と書くと、頭おかしいんじゃないの?と言われますが、あえてまじめに書こうと思います。世界がハッピーな方向へ向かうことは実はドイツで有名なコンサルタントに聞いた話が元になります。 下記の図をご覧下さい

これはIndusrty shift と言って、産業がどのように発展し、企業がどのような方針をとるべきかを表した図です。シンプルな図ですが、これをそのとき聞いた誰もが納得した図です。

左から右に産業やお客が求めるものになっており、

原料の産業が飽和したら、製品を作り出す産業が生まれ、
製品の産業が飽和したら、サービスを作り出す産業が生まれます。
最後のサービスの産業が飽和したら、次はハッピーを生み出す産業が生まれてくる

といった内容です。 飽和としていますが、簡単にいうと競争が激化するからつぎの産業にシフトせざるをえないとお考え下さい。さまざまな企業が製品からサービス化への流れへとシフトしているのは容易にお分かりかと思います。車、ブランド品 といったモノがあまり売れなくなり、旅行やエステ、スポーツジム、電話やネット(コミュニケーション)などのサービス産業にお金はシフトしています。

そのサービスの産業が飽和、または差別化するときには、お客様にハッピーを届けるしか差別化できないと言われているのです。

今、現段階でこのハッピーの産業にいるのは、たった一社。あの、ディズニーランドを経営するディズニーだけ。ディズニーではなく、ディズニーランドというのが正しいかもしれません。ただ、最近良く聞くザッポスやリッツカールトンのように顧客を引き寄せるサービスを提供するところは実はハッピーの産業へのシフトしているとも考えられます。

よく言われるホスピタリティーとはこういうことなのかも知れません。 今はサービス産業も競争が激化しています。お客様にいかにハッピーを届けるか? どうホスピタリティーを提供するか? これって実は日本人に得意な分野です。

ハッピーという経験、おどろきが大事といわれますが、今後はそこに人はお金を使うのです。 だからこそ、企業はホスピタリティーを徹底し、社会のためにCSRも徹底していきます。 大きな視点で見ていくと、産業が成熟化し競争が激化することで、世界はハッピーな方向に進んでいると考えます。

ちなみにザッポスでは人材をY理論(人は本来よいことをするものだ)ということに基づいて運営されています。 基本、人は善意というのは、Web2.0で唱えられているユーザー参加型でも言われていることです。 こう見るとWeb2.0の概念がリアルな世界に移ってきているのがお分かりいただけるかもしれません。

最後に

MBAはもう古い。 私はある役員にそういわれたことがあります。(私の会社はMBAホルダーがいっぱいいる外資です)これからは心理学や人に関わることが重要になる。とその方はおっしゃっていました。

私は化学業界にいて、まさにマテリアルを作る産業にいるのですが、部署では製品を作り、サービスも提供する。今、みんなが口をそろえて言うのは、お客様のハッピー。そこでしか差別化がもうできません。さきほどのIndustry shift を毎日実感しますし、組織の形がネットワーク型に変わりつつあるのも感じます。

お客様にハッピーを届けるときに、一番大事なのは人です。 営業担当やコールセンターの人。この人たちの対応力が企業のコアバリューになるのです。ディズニーランドがキャストを大事にし、リッツカールトンが従業員に20万円の権限を与え、ザッポスのコールセンターの人たちが顧客と長電話できるのは、彼らの対応こそがハッピーを届ける企業のコアバリューだからです。

上に上げたトレンドで、共通するのは「人・個人」です。 人口は増え、高齢化、組織の形態は変わっていきます。世界がフラット化したからこそ、階層がなくなり最小単位である個人が台頭する時代が現れたのです。
これから30年、実は一番のビックトレンドは人・個人。

Facebookで毎日つながり、情報をシェアする。 これほどまでにも人がつながるとは、5年前では考えなかった状況です。インターネットは20年前にはなかったんですから、これから30年で社会がどうなるか、わからないですよね。

私は30年後の社会がどうなるか楽しみです。そして、その時社会を作るのはもう私たち市民の時代と思っています。

 

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P.S 今回はトレンドをポジティブに書きましたが、世界的にみたら人口増加による貧困が最も解決すべき課題というのを忘れずに書いておきます。そして、格差も広がります。 比較的豊かな先進国に住むものとして、どのように課題解決に貢献すべきか? この部分はまた別の機会に