これからのコミュニティーに必要なものって? イベントから見えた体験

先日、2つのイベントに参加させていただき、これからのコミュニティーに必要なものが見えてきました。ソーシャルメディア時代に重要なコミュニティー、リアルイベント、そこに必要な「あるもの」とは?

 

1.PeaTiX Live! Vol.2 〜 イベント企画のノウハウからファンコミュニティ醸成まで 〜

このイベントはイベント企画のwebサービスをされているpeatixさんのイベント。仲良くしていただいている市川さん、大垣さん(かつお~さん)がお話されるので聞きにいきました。

時間の都合で市川さんのパートは少ししか聞けなかったのですが、かつお~さんのコミュニティー論がすごくよかった。 そして、ストンと府におちました。(お二人の講演資料は勉強になります。市川さんがこちら、大垣さんがこちらです。)

かつおさんから学んだ言葉は。。。

これからのコミュニティーは、Co-experienceを共有することが重要である 大垣桂

 

この言葉、まさに今のソーシャル時代のコミュニティーを表した言葉だと思いました。
つながりの先には何があるのか? そこには体験があります。

仲間と一緒に何かをやる。 そこで思ったこと、感じたことが今後すごく重要になってきます。これはリアルな場だけでなく、ネットでも一緒です。ネットでチャットして話した、相談した、その経験,Co-experienceがまたそのつながりを強くするのではないでしょうか?

 

これからのコミュニティーは Co-experience。 そんなステキな言葉を学んだ次の日に、まさにこの言葉を実感しました。

2.助けあいジャパンチャリティーイベント

次の日にあったのが、前のブログでも紹介した、さとなおさん×斉藤徹さんの出版記念講演会。助けあいジャパンのチャリティーイベントです。イベントの中身は、ソーシャルメディアを代表するさとなおさん×斉藤さんなので文句なしによかったという結果がtwitterからもわかりました。

もっとうれしかったのが、楽しかった、みんなの笑顔が良かったというフィードバックです。

 

私はイベントの司会をやっていましたので、会の後にみなさんのフィードバックを直接聞くことはできませんでしたが、2次会でいろんな人が話をされ、いただいた言葉が上の「楽しかった、笑顔」という言葉です。 実際に参加した方のステキな笑顔が分かる写真がこちらです。

 

2次会というお酒の席というのもあります。 それを差し引いても、本当に2次会はみんなが笑顔でした。カメラマンをやってくれていた、くまさんの上手な盛り上げ、中島さん、野村さんの会場の手配、段取りでよい立食のパーティーだったのも影響していると思います。

でも、みんなが笑顔だった一番の理由は、みんなが場を共有できたこと。 この大きなイベントに参加し、みんなが作り上げたということだと思っています。

参加人数350名以上、自分たちにとってはこれまでにない大きなイベントです、関わり方は人によってちがいます。 企画した人、写真取った人、ブログ書いた人、参加した人と。参加者はだれかのつながり、友達の友達。いったら、みんなつながりがある人たちなんです。

でもそんな人たちが、イベントをきっかけに久々に会う。 もう、2次会にきていたメンバーはコミュニティーとなりつつあると感じます。みんないつもfacebookではやりとりしてるのに、リアルで会うとすごく盛り上がる。

そこでさっきのコミュニティーに重要なCo-experience です。体験を共有する、だからこそ、人がつながり、体験を共有するためにネットからリアルに活動が移りつつあると感じました。

 

3.Co-experience って具体的には?

もう一つ、学んだことがあります。

今回の企画は 助けあいジャパン×ソーシャルシフトのメンバーでやっていました。私はどちらのグループにも入っているけど、いつもイベントで中心になるのはイベント慣れしているソーシャルシフトのメンバー 7人です。今回は、助けあい側でしょこさん、Socialshift側で加藤君が中心で進めました。

これまでにない大掛かりなイベント、準備も大変でした。 みんな毎日の仕事を抱えながらのイベントなので、リアルの打ち合わせなんて当日まで一度もできませんでした。 全部facebookグループでやってました。 いつものメンバーだから、ツーカーで通じるメンバーだからできることです。

7人いたら、仕事が忙しくて準備にあまり時間をさけない人もいます。 当日もえっちゃんとしのぴーがこれるかどうかわからない状況でした。でも、最後にはこの7人が会場にいたんです。みんな、それぞれにできることを手伝って、会のために自分ができる範囲で貢献していました。

途中からきた、しのぴーが言ったのが、「今回、あんまり手伝えずごめんね。手伝えなかったから、実はみんなにちょっと引け目を感じるんだよね」 という言葉です。

 

そこでさっきのCo-experience を思い出しました。

会場に先に入ってたメンバーは、誰も手伝えなかったことに対して文句言う人はいません。逆に、忙しいなか来てくれてよかったー!とみんないっていたし、 私自身もこのメンバーがこの場にいて、本当に良かった!と思いました。

 

みんなで作り上げる、自分ができない時に助けてくれる仲間がいる、頼れる仲間がいる。本音を言い合える仲間がいる。この人たちとまた一緒にステキな時間を共有できた。いつも会えないあの人ともイベントでまたお会いできた。私はこれが一番うれしかったのかもしれません。

そう考えるとCo-experience ってあるけど、 これって「思い出」なのかな? ということに気づきました。

IT化によって、人のコミュニケーションのスピードは上がった。気軽なやり取りも増えたし、情報も格段に入ってくるようになった。 だけど、そこには笑顔やワクワクといった、思い出はない。 ゆっくりと顔を見て、笑う、話す、「準備大変だったけど楽しかったね!」という、思い出はない。

だからこそ、ネットからリアルへのシフトが起こりつつがあるのではないでしょうか?これからのイベントやコミュニティーに必要なもの、それは Co-experience、思い出。すごく納得した二つのイベント、私自身も感じたみんなとのステキなCo-experienceでした。

つながり、思い出、助けあい。 大事なものはやっぱり目に見えない。そして、つながりで、みんなで少しずつ社会をシフトしている。そんなことを感じた二日間でした。
お会いできたみなさま、本当にありがとうございました。

会の内容は下記のUST, Togetterからも確認できますので、良かったらどうぞ!

助けあいジャパンチャリティーセミナーUSTREAM: http://ustre.am/EI0t
チャリティーセミナー togetter :http://togetter.com/li/212192

サポートいただいた、大渕さん、つぶやきをまとめてくれた茜さん、ありがとうございました。

 

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facebookやtwitterを始めたい! 初心者の人が気にしている6つのこと

先日、地域の市民団体さん向けにtwitter勉強会の講師をしてきました。ソーシャルメディアを使っていない方が対象でしたが、始まってみるとFacebook,mixi,アメーバなど、みなさん実はソーシャルメディアには興味津々。

既にソーシャルメディアを使っている人は、「世の中ソーシャルな時代だー!」と思われていますが、ソーシャルメディアの本格普及はまだまだこれから。 ソーシャルメディアを使いこなしてる人が忘れている、「普通の人」がtwitterやソーシャルメディアについて思っている大事なポイントをまとめてみました。

 

1.twitterやFacebookが普及した背景

勉強会の最初に今日知りたいことを参加者からヒアリングしたところ、以外にもtwitterって「何」? より、「何で」普及しているの? の質問が多数でました。 みなさん、なんとなくソーシャルメディアは知っているけど、何でここまで普及したかの背景に一番興味があったようです。

簡単ですがtwitterが普及した理由3つ

1.オバマ大統領の選挙戦での使用 -> これがきっかけで日本の政治家も多数使うことに
2.ハドソン川飛行機事故の第一報 ->リアルタイム性、ニュース性が注目され、これが東日本大震災の時もメリットとなる
3.日本では著名人がインフルエンサーとなり普及 (当時の首相 鳩山さん、孫さん、勝間和代さん、ホリエモン等)

他にも例はあると思いますがこのお話でみなさん納得していただけました。おそらくiphoneの普及もあるので、そこも入れておけば完璧かと思います。

facebookは簡単にですが実名、クローズド、映画の公開 が日本で流行ってきている理由かと思っています。

 

2.災害時にtwitterが強かった理由

次にでた質問で多かったのが、これ。 なぜ、3月11日にtwitterやソーシャルメディアが強かったのか? ということはソーシャルメディアの良い面として認識されていたようです。

これは下記の図をご覧ください。(日本科学未来館HPより抜粋)

簡単に説明すると電話回線には、電話用の回線とネット用の回線の2つがあります。電話用の回線は一度にたくさんの人が使い出すと、大量の音声データで回線が混んで、つながりづらくなります。しかし、ネット回線の場合は情報を小さく(パケット:小包みの意)にするため、使用者が多い場合も、一つ一つのデータ量が小さいため時間を調整したり、速度を調整することでつながらないということは起こりづらいのだそうです。

電話回線 : データ量の大きい音声データが多数集中する:一つ一つのデータが大きく、詰まって処理ができない

ネット回線 :データ量の小さいパケットデータが多数集中する:一つ一つのデータ量が小さいので処理できる

このように電話回線とネット回線の二つの特性があるため、音声がつながらない震災時にもネット回線の方がつながるのです。

 

3.twitter、Facebook、mixiとの違い

ソーシャルメディアも使っている人から見たら、さまざまな違いがわかりますが、これから使う人にとってはどれが、どう違うのかわかりません。特に日本で有名なmixiとtwitter, twitterと最近よく聞くfacebookの違いは気になっている方が多かったです。

私もそれほど専門化ではありませんが、ユーザー視点で行くと

  • 実名か実名でないか
  • クローズドかオープンか

この二つが重要だと感じています。

twitterはそのオープンな仕組みゆえ、メリットとしては誰とでも繋がれますし、デメリットとしては自分のつぶやきも誰からも見られてしまいます。参加者の方がデメリットで気にかけていた一番のポイントは、炎上やプライバシーの問題でした。 twitterは誰からもそのつぶやきが見られることで、なでしこジャパンの件や、飲酒のつぶやきをすることで世界中にその事実が伝わってしまうことは強調すべきところだと思います。

このような誰からも見られるデメリットがないのが、mixiやFacebookなどの、承認制のクローズドなSNSです。 自分の友人とだけ繋がりたい人はmixiやfacebookをオススメするのも重要に感じました。あまりネットを使われていない方にとっては、実名でネットを使うこと、使いづらいUIはやはり大きな壁です。 Facebookはやはり日本人にはちょっと敷居が高いSNSなのは説明しながら感じたところです。

ここまで来て、twitterのメリットである、誰とも繋がれるの意味が理解していただけます。 twitterはオバマ大統領であれ、浜崎あゆみであれ、その人達の情報を見れるし、replyも送れます。しかし、mixiやFacebookだとそれが難しいのです。(FacebookはFeedという形で始めましたが。。)

もう一つtwitterのメリットとしてあげられるのが、今が分かること。これも裏を返せば、今見ていないと話が分からないことでもあります。そこで次の話になります。

 

4.時間軸という考え方

twitterの良い点でリアルタイムの情報が分かります。これは上にも書きましたが、今見てないと意味がないのです。結果、常に見ていないと情報についていけないと思われる方が多かったです。個人的にはソーシャルメディアはそれぞれに時間軸(人に見てもらう時間)があると感じています。

  • Twitterの時間軸:1-2時間
  • Facebook:12時間
  • Mixi:24時間

といったところでしょうか。 Twitterはその2時間以内にコメントしないと忘れられるし、facebookはおそらく12時間たったらあまりコメントしても盛り上がりません。

 今回参加されていた方は、主婦の方が半数、高齢の方が半数という形でした。みなさんからでた声は「そんなにヒマがない」、「忙しくなって大変そう」という言葉。ネットにあまり慣れていない人にとっては、常に接続すること、メールを早く返事するのも面倒だそうです。

このリアルタイム性は今後進むと思うので、この時間に関する考え方の違い、慣れの部分はソーシャルメディアを使っている人、これから使う人の間で壁が大きいように感じました。

 

5.携帯と料金プラン

先ほどの時間軸の中でソーシャルメディアは「常に接続する」ことが求められていることが分かりました。特にtwitterの場合が顕著に分かると思います。この場合、携帯の機種、携帯の料金プランが話に上がってきました。勉強会参加者の方の携帯は全てガラケー。通信プランはパケ放題ではなかったのです。

 これは結構見逃してしまうポイントですが、パケ放題は必要な人にとってはありがたいプランなのですが、今メールしかしないような人にとっては家計を圧迫する無駄使いにしかならないのです。

以前の記事でもスマートフォンの普及のデータを出しましたが、これに合わせて現在、あまりネットを使わない層に対しての料金プラン、wifiの配備などが、必要だと感じました。

スマートフォンの普及がないと、ソーシャルメディアの普及は進みません。スマートフォンの普及には、トータルの電話代が今と変わらない、電話代が上がってもそれ以上の価値を携帯メーカーがもっと明確に打ち出す必要があると感じました。

 

6.気軽に聞ける人、聞ける場所

今回、参加された人たちが口をそろえて言われていたのが、「これまでtwitterを知るきっかけがなかった」 ということ。 みなさん興味はあったけど、周りに知っている人がいない、気軽に聞ける場所がないとおっしゃっていました。

雑誌やテレビ、うわさではよく聞く、twitterやfacebook。だけど、自分だけじゃ登録が難しくて分からない。使い方が分からない。 その時に気軽に聞ける人、場所が必要です。ネットが得意でない方は、ネットを見て自分でtwitterやfacebookをやろうとは思いません。誰かに教えてもらいながら、登録するし、一緒にさわりながら慣れていくのです。

ネットの人はネットだけ。若者は若者だけ。その中でネットはマストなツールです。だけど、地域の中の主婦の方、ご年配の方はまだまだネットは遠いもので、リアルな集まりや付き合いを大事にされています。 このネットメイン、リアルメインの世代の違うクラスターがもっと交わる必要があると思っています。 ネットに多くいる若い人がリアルな場にでる。もっと、双方が近づく必要があると感じました。

 

まとめ

既にソーシャルメディアを使っている人はネット->リアルの壁がほとんどない ことに気づいていますが、普通の人はまだまだそうではありません。 普通の人はリアルなつながりにネットに詳しい人がいないと、ソーシャルメディアを知る機会がないのです。 今、使ってない人は、ネットリテラシーがそれほど高くなかったり、ネットに触れる機会自体が少ない方です。

これを書いていて、長年サービスをやっているmixiが頭うちなのもわかってきました。 彼らはwebでしかやってない。 リアルに弱いんです。SNSは本来、人が入れば入るほど面白いサービスになります。 多分、Webに興味のあるセグメントはmixiなんてとっくにやってるか、飽きてるか。 これ以上ユーザーを獲得するには、地域での説明会や勉強会、そっちが必要な気がしています。

 ここも参加者からいただいたアイデアですが、若者は地域の集まりにでる、そこで主婦や高齢者はネットを学ぶ。 お互いが歩み寄ることで双方にメリットがあると思います。 (今回の講習会も私が地域の集まりに呼ばれたのがきっかけで、これほど学びもありましたので)

ネットはネット。リアルはリアル。若者は若者、高齢者は高齢者。と別々に議論されることが多いですが、リアルとネット。若者と高齢者 という、and の視点でもっと離れているものをくっつけてみると新しい仕組み、サービス、社会問題への解決策が生まれてくると実感しました。

たとえば、日本の予算の30%以上が社会保障費に当てられています。これをITを使って削減できないのか? そこに仕事の見つからない若者が地域のコミュニティーでITの勉強会をするのはどうでしょう? 若者は仕事ができるし、国民全体のITリテラシーがあがる。社会保障削減(介護費用)のために、毎回介護の人が見回りにいくのではなく、Skypeで二回に一回は対話する。 その分介護の生産性があがるし、コストが下がります。

 昔のニューディール政策は橋や道路を建てて、雇用を作り出しました。今、社会に必要なのはコンクリートではなく、人です。もう、物やインフラはあるのです。 それをどう使っていくか? ソフトな仕組みが必要です。それが、上に上げたような協働です。人がつながる仕組み、そのためのネットのリテラシー向上、世代が違う人が集まれるリアルな場の設計。 そこでどうやって社会全体のメリットになるかを考える。これを社会全体で取り組んでいく必要があると思っています。

 今回の記事を書いても、ネットとリアルをつなぐ活動は必要だと再認識しています。もし、市民活動、NPOなどをされている方で、ソーシャルメディアについて説明会をご希望の方はお気軽にご連絡ください。 Twitter: yuu_key,  mail:  r182175b (at)gmail.com

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これからの日本にコミュニティーが復活する6つのトレンド

昔はよくあったご近所付き合いや地域の集まり。いつからか人やコミュニティーとの付き合いが面倒になっていませんでしたか?それが今、さまざまな背景により、変わりつつあります。twitterやfacebookなどのネットからリアル、そこからコミュニティーへ。これからは人のつながり、コミュニティーが重要なキーワードになってきます。
その背景にある6つのトレンドをご紹介します。

 

トレンド1:都市化 –地域コミュニティーの崩壊-

『国連世界都市化予測』報告(UN World Urbanization Prospects)によれば、20世紀から世界的に都市化が進んでいます。 2005年に世界人口の49%が都市に住み、2030年までに世界人口の60%(49億人)が都市に住むように予測されています。

日本を例にすると、東京の転入率の高さは他の道府県に比べて一番高く、首都圏の転入も増えています。実は首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉など)は、世界でもっとも人が多い都市で、人口減少の日本であっても15年後の2025年もこの傾向は変わらないといわれています。ニューヨークはもちろん、上海、インドのデリーより東京の方が人が多いのです。下記、都市人口の年代別のグラフです。

Source: World Urbanization Prospects: The 2009 Revision 30 largest cities

都市化が進むことで、地縁のない人達が都会に増えます。都市には一定数このような人達がいるため、一定期間同じ場所に住まない人達が増え、前述の地域付き合いの難しさ、人がコロコロ変わることで誰が住んでいるか分からない状態になります。

人付き合いがないため、話す人がおらずうつ病が増えます。お母さん一人で子育てをし、精神的にも負担が大きい「孤育て」の問題も指摘されています。また、地方では過疎化も進んでいきます。人口減少の日本において過疎化の進む地域は「取り残される」といった状況になっています。コミュニティーは本来、職場、家庭、地域社会 の三つがありますが、この地域コミュニティーが都市化により20世紀後半から急速になくなりつつあるのです。

 

トレンド2:お一人様の増加   –コミュニティーで進む個と孤-

トレンド1では都市化、過疎化が進むことから地域のつながりが少ないことを説明しました。これに拍車をかけて孤独化を進めているのが、お一人様の増加です。

平成22年国勢調査の結果からみると、日本の約3/1の家庭(世帯数)が一人暮らしです。下の図からも分かる通り、昔ながらの大家族は年々減っていき、左の一人暮らし、二人暮らしの割合が多くなっています。(統計局HPより抜粋)

一人暮らしが多いのは、若者の晩婚化によつ未婚率の上昇、そして高齢化で一人暮らしの老人が増えたのが原因です。家族が近くにいないため、この人達のコミュニティーとしては職場、家庭、地域の中で、職場と地域しかありません。

若者の場合は会社というコミュニティーは不景気、リストラ、成果主義の影響で個人主義が進み、コミュニティーとしての場として機能していません。 仕事が忙しく、時間がないといった地方から出てきた若者は、休日に遊ぶ友達がいない。 都会にいる人でも社会人生活も5年以上経つと、周りが結婚して遊ぶ人がいなくなる。 と言った状況になります。 地域の中でつながりもなく、職場のコミュニティーが崩壊した現代社会では、このような若者が多数いると実感します。結果として、人と会う機会が減り、男女の交流が少なくなるため晩婚化、未婚率が上昇するといった負のスパイラルに入っていきます。

そしてお年寄りの場合は、地域というコミュニティーしかなくなってしまいます。 そして、その地域というコミュニティーも崩壊しつつあるといった状況です。(お年寄りの問題はまた別の機会に書きます)

以前、友人のママさんとお話していた時に、「このような一人の人は何してると思う? みんな一人で家の中でパソコンしてるのよ」 言われたことを覚えています。その方は「孤育て」を経験され、twitterがあることで精神的にも救われたと言われていました。
彼女の言葉を借りると

昨今虐待する母親は増える一方、でもどの親もスレスレなのよ。一線超えないだけでどのママも予備軍。育児は学校で習わない、地域のおせっかいおばちゃんもいない。対話は育児本だけ。
公共の子育て支援はあるが、出かけるまでのアクションが起こせない。夜、子供を寝かしつける時、一人で頑張っている時にネットから応援のreplyがもらえるだけで本当に救われるのよ。

 

この話を聞いて、進む孤独化とネットを通じた出会いやSNSの使用率の増加も納得できました。「孤」とつながるためのインターネット。さて、その話に行く前に次のトレンドを。

 

トレンド3:危機の多発化 –意識の変化とコミュニティー-

地域コミュニティーが崩壊し、会社というコミュニティーも崩壊しつつあります。そんな中で毎年のように起きる危機が人々の意識を変化させたと考えます。
過去10年を振り返ると、2001年の世界同時多発テロにはじまり、スマトラ沖地震、ハリケーンカトリーナ、SARS,新型インフルエンザとさまざまな危機がありました。

この中でも日本人の意識を変えたのが

  1. 2008年の金融危機
  2. 今年3月11日に発生した 東日本大震災

の2つと考えています。

金融危機により、リーマンブラザーズ、GMといった大企業が倒産しました。 日本のバブル崩壊後に言われた「銀行も大企業もつぶれる時代」が世界的に起こったのです。 これまでお金や権威がすべてだったのに対し、人々がお金やモノではなく、家族やつながり、モノを買わないシンプルライフを意識始めたと言われています。

その後、日本人にとっては今年3月11日に起きた東日本大震災が転機となります。危機を前にして、国も行政も対応がほとんどできなかった。 ここでも大企業である東京電力、そして何もできない政府への不信感は高まりました。危機の際に助けてくれるのは、地域や人のつながりであることをみんなが思いだしたのです。実際、震災後の個人の心の変化は大きく、結婚願望が増えたり自治会への参加が増え始めました。

この二つの危機がきっかけで、日本人の意識が変わったと考えます。そこにtwitterやFacebookのSNS がツールとしてでてきたことで、個と孤からつながる。そしてコミュニティー化が一気に進んでいると考えています。

 

トレンド4:ソーシャルメディアの普及 –つながるツールの登場、ネットコミュニティー-

先ほども書きましたが、リアルな社会ではつながりが減り、一人の人はみんな家でパソコンをしている。これまでの3つのトレンドから、行き過ぎた「個と孤」の流れが反転します。SNSがあることでネットを通じて新しいつながりから、ゆるいコミュニティーが形成されていきます。

SNSの

  1. 興味を持つ人を場所と世代を超えて見つけられる
  2. アクセスが容易
  3. 実名、顔だし

の3つがあることで、新しい人達と気軽に交流することが可能になりました。特にtwitterの影響が大きく、twitterから顔だし、実名という人が増えたことで、ネットとリアルの壁がなくなりつつあると感じています。 私自身もそれを感じる一人です。

TwitterやFacebookで気軽にミートアップやオフ会を募集できるようになったのも大きいと思います。初対面で会った場合、メアドは交換しなくとも、twitterのフォロー、Facebookの友達申請をすることで、会った後もゆるーくつながり、それが縁で新しいつながりや活動が始まります。これがコミュニティー化、クラスター化していくわけです。

ただ、未だにtwitterやFacebookを実名でやっている人達は一部の人達です。
下記、総務省 情報通信白書より SNSの使用状況の抜粋

この総務省が発表した情報通信白書によれば、10代のSNSの使用者は71.7%、20代で63.7%,30代で48.3%、40代では33.7%と年齢によって差があります。年齢が若いほど使っているのがわかりますが10代、20代の方はmobage やGREEが多いと思われますので、実名SNSの使用率はさらに減っていくこととなります。

しかし、この情報通信白書の中でソーシャルメディアに関するまとめにはこう書いてあります。

ソーシャルメディアは、人と人の絆を深め、身近な不安・問題を解決し、人と人が支え合うために活用されている。孤立するおそれのある人が支え合いのネットワークを持つこと、国民の幅広い層を包摂することが期待されている。

 

今後、国によるソーシャルメディアへの適切な対応、デジタルデバイドへの対策が進めば、ソーシャルメディアの普及は確実に進むことが考えられます。 これまでネット=怖いもの だったイメージも変わり、実名であることのメリットが社会全体で得られるようになると思っています。

情報通信白書は興味ある方は一読をお勧めします。私はネットからリアルのコミュニティー化が進むにはこのような理由があると考えます。

 

トレンド5.スマートフォンの本格的な普及 –SNSもこれからの普及-

コミュニティーができる前に、ソーシャルメディアが普及しないとはじまらないという問題もあります。現段階でほんの一部の人しか使っていないと言われているtwitterやFacebookですが、私は今後さらに普及していき、ネットとリアルの境がなくなると考えています。 最近停滞気味のtwitterについてもです。 普及の理由は、スマートフォンです。

皆さんの周りにも、twitterやfacebookを使いこなしている人。昔からのmixiをずーっとやっている人はいらっしゃいませんか?この二つのタイプは、大体下記のような感じではないですか?

twitter、facebook派 -> スマートフォンユーザー

mixi派 ->ガラケーユーザー

全てがこうとは限りませんが、私も周りのtwitterやfacebookのアクティブユーザーの層を見ると、ほとんどがスマートフォンユーザーです。Twitterをやるためにi phone を買った人もいるくらい、twitterやfacebookはスマホがないと使いづらいものです。よく、製品のライフサイクルでキャズム超えをする、しないの理論が言われますが、ソーシャルメディアに関しては気軽にアクセスするスマートフォンの普及に合わせ、キャズムを超えて普及していくと思っています。

スマートフォンの今後の普及については下記のグラフをご覧ください。 現在の携帯契約数が約1億2千2百万台。うち、スマートフォンの契約数2010年で全体の8.3%、2011年で19.9%です。今現在でたった2割の人しかスマートフォンを持っていないのが現状です。下記のグラフの通り、これからがスマートフォンの本格普及の始まりなのです。

グラフ:スマートフォンの契約数・比率の推移・予測(2010年〜2015年)(株)MM総研しらべ

ソーシャルメディアが使いやすいスマートフォンが普及するにつれて、ソーシャルメディア自体も普及していくはずです。キャズム理論でいうなら16%を越えだした辺り、今年から来年にかけて本格的に普及しはじめます。それからネット・リアルの壁がなくなり、ゆるーいコミュニティーができはじめます。

twitterもFacebookもメディアでのプロモーションが終わった気がしていますが、実はちょっと早かった。スマホが普及していく今からがソーシャルメディア普及の本番だと思っています。スマホの本格普及に合わせて、メディアでももう一度twitterやFacebookの特集や地域での勉強会があるといいかもしれませんね。

トレンド6.自動車のハイブリット化、電気化(EV化)–インターネットで車も人も-

さて、人々がつながるのはスマホからだけではありません。 今後車がHV化、EV化するにあたり、車から携帯各社の3G回線を使いインターネットにつながるようになります。このことがきっかけでネット -> リアルな流れは止まらなくなります。

一つ事例をご紹介しましょう。

プリウスがつぶやきでユーザーと会話する。トヨタとセールスフォースが提携

これはトヨタとセールスフォースが提携した時の写真と記事です。車がネットにつながり、twitterやfacebookを使って車とドライバー、ディーラーが会話するようになります。これをトヨタがSases force と共に進めようとしているのです。ここにfoursquare のような位置情報のサービスが付いたらどうでしょう? 車に乗りながら、リアルタイムで他の人とコミュニケーションをし、位置情報でお得なクーポンを得る。 トヨタは新しいドライブの形、人と車の新しい関係をソーシャルメディアを使って提供し始めるのです。

ソーシャルメディアの普及には、デジタルデバイドの問題もあります。しかし、トヨタはソーシャルメディアを車の世界にも持ってきます。国内に4,000ヵ所以上あるトヨタディーラーで、twitterやfacebookの勉強会が開かれてもおかしくないはずです。それがお客様の囲い込みにつながり、サービス向上につながれば必ずやるはずです。(注:トヨタが始めるSNSはトヨタフレンド。twitter,Facebookとも連携可能なものです)

もう、ソーシャルメディアは携帯だけの話ではなく、今後こういったサービスは様々なところで始まっていきます。

Twitterやfacebookはみんな使っていない。 と思っている方、 間違いなく今からスマホもソーシャルメディアも本格普及し、世の中変わります。 ネットからリアル。リアルからネットで人がつながりあって、地域、社会のさまざまなコミュニティーも復活していくと私は思っています。

 

まとめ

以前、岩手でワークショップした時に聞いた、「モノはそこらじゅうにある。だけど、つながりがない」という言葉がきっかけで、今回の記事をまとめてみました。
田舎は過疎化が進み、都会は隣の人の顔が見えない。会社、家庭のコミュニティーがなくなったときに、話しをする人がいない。 結果、うつ病や自殺が増えるといった社会の状況ではないでしょうか。
上にも書いたとおりそこにネットがあるだけで、状況は好転してくると思っています。特にソーシャルな時代になり、場所、年齢、性別を超えてつながることができるツールとなったことで、社会への恩恵がたくさんあります。
ただし、そうなるためにも下記の3つの重要な点があります。
  1. デジタルデバイドの解消 (特にお年寄りの方)
  2. ソーシャルメディアの勉強会やトレーニング
  3. つなぐ人々の増加とリーダーシップ

1と2は分かりやすいと思います。 3が一番重要ですので説明させてください。 今後は世代をつなぐ人、ネットとリアルをつなぐ人、ジェンダー(男性と女性)をつなぐ人、地域をつなぐ人が重要になり、現在の社会問題を解決していくと思います。デジタルデバイドも、晩婚化も、つなぐ人達が必要なんです。場を盛り上げて、みんなに参加してもらう人達、両者の気持ちが分かって、分かりやすい言葉で説明できる人達がつなぐ人々となります。おそらく、仕事の場でもこのような人が重要になってきます。 そして、このつなぐ人たちのリーダーシップ、ファシリテーションスキルが社会の中でより重要になってきます。

日本が変わるためにはみんな何をすべきかは分かっています。重要なのはどうやるかなんです。このつなぐ人に関しては、ボリュームが多いので次回以降しっかり書いていきたいと思います。

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